稼げないのではなく「なぜかこの金額を超えられない」
「頑張っているのに、なぜか毎回同じ金額で頭打ちになる」
「もっと稼ぎたいのに、その先に進めない」
こうした感覚を抱えている方は、実はとても多くいらっしゃいます。
不思議なことに、努力の量やスキルの高さとは関係なく、ある一定のラインを超えられない。
まるで見えない天井があるかのように。
認識しているけれど、理由がよくわからない。
そんなこのテーマをセッションで扱っていくと、興味深い共通点が見えてくることがあります。
お金のブロックにはさまざまなパターンがありますが、その一つとして、「上限額」が過去に「無理を重ねてでも頑張った、その限界地点」と結びついているケースがあります。
お金のブロックの中には「頑張りの限界点」というパターンがある
たとえば、こんなパターンをよく見かけます。
過去に、自分が本当は納得していないやり方やペース。誰か(師匠、コンサル、上司など)に「これをやりなさい」と言われて嫌々やったこと。誰かに合わせて無理をして、限界だった。頑張ったそのときに得た金額が、なぜかその後もずっと「自分の上限」として機能し続けてしまう。
つまり、お金の多い少ないではなく、「これ以上は無理」という限界のラインが、そのまま収入の天井として固定されてしまっているということです。
そして、限界だった嫌なことが、収入そのものと強く結びついてしまいます。
得たい収入の金額を直感で聞いてみると、多くの場合、上限よりももっと高い金額が出てきます。
しかし、それは実際に手にしたことのない金額です。
- 実際に達成した金額 → 無理して手に入れたもの
- 理想として掲げている金額 → まだ一度も手にしたことがないもの
という構図になっています。
これは「お金を受け取ること」自体に、無意識のうちにネガティブな感情がセットされてしまっている状態と言えます。
お金をいただくことへの不安
ここで、もう一段階、掘り下げてみたいことがあります。
「嫌なことをしなくても、心地よく受け取れたお金があっただろうか?」
この問いに対して、はっきりと「ある」と答えられない場合、その奥にはこんな不安が潜んでいることがあります。
「自分は、いただいた分に見合ったことができているのだろうか」
お金を受け取ること自体に、「見合っているか」というプレッシャーがつきまとう。
これは自己否定というより、常に自分に厳しくあろうとする姿勢の裏返しでもあります。
ただ、この「見合っているかどうか」への不安こそが、次に説明する「満足の終わりのなさ」と深く結びついています。
「受け取れない」パターンの一つです。
なぜ「満足」に線引きがないと、疲弊してしまうのか
人は本来、成長し続ける生き物なので、永遠に満足しきることはありません。それ自体は悪いことではなく、むしろ健全な成長の証です。
ただし、「ここまで来たら満足していい」という低いラインでの線引きがないと、際限のない不満足感に引っ張られ続けてしまいます。
特に、相手がいる場合——お客様や周囲の人の満足度に関わる場面——は、相手が本当に満足しているかどうかが自分にはわからないだけに、より疲弊しやすくなります。
不満足の可能性に引っ張られていると、成果を出しても喜びが湧かず、代わりに漠然とした不安がつきまとうようになります。
「見合っているだろうか」という先ほどの不安も、まさにこの終わりのなさから生まれています。
「最低ライン」を設定すると、それを超えた瞬間から喜びになる
そこで鍵になるのが、「最低ライン」という考え方です。
「どこに到達すれば、十分なのか」——その最低ラインを自分の中に持っておくこと。
ラインを低く設定しておけば、それを超えた時点から先はすべて、不満足ではなく喜びとして受け取れるようになります。
大切なのは、相手が満足するかどうかを完全にコントロールすることではありません。
自分の中で「ここまでできれば十分」という納得のラインをあらかじめ持っておくことです。そうすることで、相手の反応に引っ張られて自分の満足を台無しにしてしまうことはなくなります。
この視点が根づくと、何が起こるか
最低ラインを自分の中に持てると、いくつかの変化が起こります。
- 相手の満足・不満足という、コントロールできないものに振り回されなくなる
- 結果を出せたかどうかにかかわらず、その時間やプロセス自体を味わえるようになる
- 不安ではなく、喜びとして受け取れる場面が増えていく
- 無理をして限界まで頑張らなくても、心地よく受け取れる実感が育っていく
そしてこの視点が根づくと、冒頭の「収入の上限」の話にも自然とつながっていきます。
限界まで無理をした末の収入ではなく、自分が納得できるラインを超えた先にある、喜びとしての収入——そこには、そもそも上限という概念自体が必要なくなっていくのです。
もし、あなたにも「なぜかこの金額を超えられない」という感覚があるなら、一度自分に問いかけてみてください。
その上限は、自分ではない誰かのペースに合わせて無理をした、その限界地点と結びついていないでしょうか。
そして、あなたにとっての「最低ライン」——ここまで到達すれば十分だと、心から思えるものは、何でしょうか。
「なぜか収入が同じ金額で頭打ちになる」その上限は、無理して頑張った限界地点かもしれません。お金のブロックにある「頑張りの限界点」というパターンと、それを解消する「最低ライン」という考え方を解説します。

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